香典袋はどこで買う?コンビニ・100均は失礼?急な訃報に役立つ購入場所と選び方

香典袋はどこで買う?コンビニや100均は失礼?急な訃報の対処法 仏教

急な訃報を受けて準備をしているとき、手元に香典袋がなくて「今すぐどこで買えるの?」と焦ってしまった経験はありませんか。深夜や早朝であれば開いているお店も限られますし、そもそもコンビニやセブンイレブンなどの身近な店舗で購入してよいものか迷ってしまうかもしれません。

また、ダイソーをはじめとする100均で販売されている香典袋を使うことは「マナー違反で失礼にあたるのではないか」と不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。

実は、香典袋は身近な場所で購入できますが、購入場所よりも「選び方」に重要なマナーが存在します。この記事では、急いでいる方のために確実な購入場所を網羅しつつ、相手に失礼にならないための正しい知識をわかりやすく解説します。

  • 深夜や早朝でも香典袋をすぐに購入できる具体的な店舗リスト
  • 100均やコンビニで購入した香典袋がマナー違反にならない条件
  • 包む金額や宗教に合わせた正しい香典袋と水引の選び方
  • 筆ペンや袱紗など香典袋と一緒に揃えるべき必需品の購入場所

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急な時に香典袋はどこで買うべきか

予期せぬタイミングで必要になる香典袋ですが、実は私たちの生活圏にある多くのお店で取り扱われています。ここでは、緊急度や求めるクオリティに応じて最適な購入場所を選べるよう、具体的な店舗名や特徴を整理してご紹介します。時間帯や状況に合わせて、最も都合の良い場所を確認しておきましょう。

コンビニのセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートにある香典袋

コンビニのセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートにある香典袋

24時間いつでも営業しているコンビニエンスストアは、急な訃報の際に最も頼りになる購入場所です。特に店舗数が多いセブンイレブン、ローソン、ファミリーマートでは、文房具コーナーに必ずと言っていいほど香典袋が陳列されています。

多くの店舗で取り扱われているのは、黒白の水引が印刷されたタイプや、実物の水引が付いたスタンダードなものです。

セブンイレブンでは、プライベートブランドの商品としてしっかりとした紙質の香典袋が販売されていることが多く、品質面でも安心感があります。コクヨなどの大手文具メーカー製の商品を置いている店舗も多く、急ぎであっても品質には問題ありません。

また、ローソンでは無印良品の取り扱いがある店舗もあり、無駄のないシンプルなデザインの不祝儀袋を入手できる場合があります。

コンビニで購入する際の注意点として、地域性が挙げられます。一般的に東日本では黒白の水引が主流ですが、関西地方など一部の地域では法要などで「黄白」の水引が使われることがあります。地元のコンビニであれば地域に合わせた商品が置かれていますが、出張先で購入して持ち帰る場合などは注意が必要です。

コンビニチェーン 主な特徴 入手しやすさ
セブンイレブン 自社ブランド等の定番品が充実、薄墨ペンも在庫あり
ローソン 無印良品の商品がある店舗もありシンプルさを求める人に
ファミリーマート 無地や御霊前など基本を網羅、オフィス街でも強い

ただし、3万円以上を包むための高級和紙を使用した大判の香典袋や、特殊な宗教に対応した袋は、店舗の規模によっては在庫がない可能性があります。まずは近くの店舗を確認し、なければ他の選択肢を検討するのが賢明です。

ダイソー、セリア、キャンドゥ等の100均で買える種類

ダイソー、セリア、キャンドゥ等の100均で買える種類

ダイソー、セリア、キャンドゥといった100円ショップは、驚くほど豊富な種類の香典袋を取り揃えています。コストパフォーマンスを重視したい場合や、予備として複数枚用意しておきたい場合に最適です。

100均で購入するメリットは、その種類の多さです。略式の印刷タイプから、銀色の水引が付いた本格的なものまで幅広く選べます。短冊(表書き用の紙)が複数枚入っている商品も多く、書き損じが心配な方にもおすすめです。

特にダイソーでは、3枚入りや5枚入りといったお得なパック商品も販売されており、急な出費が重なる時期には助かる存在です。また、最近では和紙の産地として有名な地域の紙を使用した「こだわりの香典袋」も100円で販売されており、見た目には安っぽさを感じさせない商品が増えています。

セリアはデザイン性に優れたものが多く、少しモダンな雰囲気の袋も見つけられます。

一方で、営業時間が限られている点はデメリットと言えるでしょう。深夜や早朝には利用できないため、日中に準備ができる場合にのみ有効な選択肢となります。また、店舗によっては弔事用品コーナーが小さく、品切れの場合もあるため、時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。

スーパーやドラッグストアの販売状況

スーパーやドラッグストアの販売状況

日用品の買い物ついでに立ち寄れるスーパーマーケットやドラッグストアも、香典袋の購入先として有力です。これらの店舗では、文房具売り場やサービスカウンター付近に置かれていることが一般的です。

大型スーパー(イオンやイトーヨーカドーなど)であれば、文具コーナーの面積が広く、コンビニよりも品揃えが豊富である傾向があります。表書きが「御霊前」「御佛前」「御香典」と印刷されているものだけでなく、無地のものや、キリスト教用の「御花料」に対応した封筒など、マイナーなニーズに応える商品が見つかりやすいのが特徴です。

深夜営業している大型ドラッグストアや、24時間営業のスーパーなら、コンビニで売り切れていた時のバックアップとしても活用できますね。特にドラッグストアは筆記具も充実しているので一石二鳥です。

さらに、ホームセンターも狙い目です。カインズやコーナンなどの大型店では、在庫が豊富でまとめ買いにも適しています。地域密着型の店舗であれば、その地域特有の風習(水引の色や形)に合わせた商品が確実に手に入るという安心感もあります。

文具店や百貨店で購入すべきケース

文具店や百貨店で購入すべきケース

包む金額が高額になる場合や、会社関係、目上の方への参列で格式を重んじたい場合は、文具店や書店、百貨店での購入を強くおすすめします。ロフトや東急ハンズ、地域の文房具店、デパートの贈答品売り場などが該当します。

中に入れる金額が3万円、5万円、10万円と高額になるにつれ、香典袋自体も「格」の高いものを選ぶ必要があります。コンビニや100均の商品では、袋と中身のバランスが取れず失礼になる恐れがあります。

専門店には、高級な越前和紙や伊予和紙を使用したもの、水引が豪華に装飾されたものなど、高額用の香典袋が豊富に揃っています。紙の質感や厚みが全く異なるため、受け取った相手にも丁寧な印象を与えます。また、店員さんに相談すれば、用途や金額に見合った適切な商品をアドバイスしてもらえるため、マナーに自信がない方でも安心して選ぶことができます。

祝儀用品メーカーである株式会社マルアイの公式サイトでも、金額に見合った金封を選ぶことの重要性が解説されており、格の高い袋にはそれ相応の金額を包むのがマナーとされています。(出典:株式会社マルアイ「のし袋の選び方(弔事)」

薄墨の筆ペンやふくさも揃う場所

香典袋を用意する際に忘れてはならないのが、表書きを書くための「薄墨(うすずみ)の筆ペン」と、袋を包むための「袱紗(ふくさ)」です。これらも香典袋と同じ場所で購入できることが多いです。

アイテム 主な購入場所 備考
薄墨の筆ペン コンビニ、100均、文具店 コンビニでも文具棚にあることが多い
袱紗(ふくさ) 100均、文具店、紳士服店 100均でも簡易的な紫色のものが手に入る

薄墨の筆ペンは、コンビニの文具コーナーでも比較的手に入りやすいアイテムです。「悲しみで涙が落ちて墨が薄まった」という意味を持つため、通夜や告別式では普通の黒ペンではなく薄墨を使うのがマナーとされています。ただし、四十九日を過ぎた法要などでは濃い黒墨を使う場合もあるため、状況に応じて選びましょう。

袱紗(ふくさ)に関しては、コンビニでは取り扱いがない場合がほとんどです。しかし、ダイソーなどの大型100円ショップでは、弔事用の紫色の袱紗が販売されています。もし手に入らない場合は、地味な色(紫、紺、グレーなど)のハンカチや風呂敷で代用することも可能です。香典袋をむき出しで持参するのはマナー違反となるため、必ず何かに包んで持参しましょう。

香典袋をどこで買うかより大切なマナー

香典袋を購入する場所は、コンビニでも100均でも問題ありません。しかし、それ以上に重要なのは「誰に、いくら包むのか」に合わせて適切な袋を選ぶことです。ここでは、購入後に失敗しないための選び方や書き方のマナーについて詳しく解説します。

100均の香典袋は失礼になるか

100均の香典袋は失礼になるか

結論から申し上げますと、100均の香典袋を使うこと自体は決して失礼ではありません。重要なのは、包む金額と袋のグレード(格)が釣り合っているかどうかです。

例えば、友人や職場の同僚として3,000円〜5,000円程度を包む場合、100均で販売されている「水引が印刷されたタイプ」や「シンプルな黒白水引の袋」を使用しても全く問題ありません。むしろ、少額の香典に対して豪華すぎる袋を使うことの方が、「中身と外見が合っていない」としてマナー違反と捉えられることがあります。

「金額が1万円以下なら100均やコンビニで十分」「3万円以上なら文具店でしっかりした紙質のものを」という基準を持っておくと迷わずに済みます。

ただし、ご自身の年齢や立場によっては、あまりに安価な袋を使うことが気になる場合もあるでしょう。その際は、100均の中でも「高級和紙」と書かれた商品を選ぶか、文具店で数百円程度のものを購入すると安心です。受け取る側は、袋の購入場所までは分かりませんが、袋の質感やデザインから受ける印象は大切にしたいものです。

包む金額に合わせた水引の選び方

包む金額に合わせた水引の選び方

香典袋には様々な種類の水引(飾り紐)があり、包む金額によって使い分ける必要があります。間違った選び方をすると相手に失礼になるため、以下の目安を参考にしてください。

包む金額 水引の種類 袋の特徴
3,000円〜5,000円 印刷された水引 シンプルな封筒タイプ
1万円〜3万円 黒白または双銀(実物) スタンダードな和紙の袋
3万円〜5万円 双銀(銀色のみ) 紙質が上質で少し厚みがあるもの
10万円以上 双銀(大判・豪華) 手の込んだ装飾や最高級和紙

一般的に、金額が高くなるほど水引も豪華に、袋のサイズも大きくなります。逆に、金額が控えめであれば水引も控えめなもの(印刷など)を選びます。これを「格を合わせる」と言います。

また、地域によって水引の色が異なる点には十分な注意が必要です。主に関西地方では、四十九日以降の法要などで「黄白」の水引が使われることがあります。葬儀(通夜・告別式)では全国的に「黒白」が一般的ですが、地域の慣習に不安がある場合は、現地の親族や詳しい方に確認することをおすすめします。

宗教や宗派による表書きの違い

香典袋の表書き(上段の文字)や絵柄は、故人の宗教や宗派によって異なります。間違ったものを選ぶと失礼にあたるため、事前に確認するか、汎用性の高いものを選びましょう。

仏教(仏式)の場合

最も一般的な形式です。「御霊前」や「御香典」が使われます。ただし、浄土真宗の場合は「霊」という概念がないため、「御佛前(ごぶつぜん)」と書くのが正式なマナーです(参照:浄土真宗本願寺派:仏事のQ&A)。袋には蓮(ハス)の花が描かれているものも使えます。

神道(神式)の場合

「御玉串料(おたまぐしりょう)」や「御榊料(おさかきりょう)」、または「御霊前」と書きます。注意点として、蓮の絵が描かれた袋は仏教専用のため、神道では使用できません。白無地の袋を選んでください。

キリスト教の場合

「お花料」や「御花料」と書きます。カトリックでは「御ミサ料」、プロテスタントでは「忌慰料」なども使われますが、「お花料」が最も無難です。十字架やユリの花が描かれた封筒、または白無地の封筒を使用します。水引は付いていないものが一般的です。

宗教がわからない場合は、「御霊前」と書かれた白無地の袋(水引は黒白)を選ぶのが最も安全で汎用性が高い方法です。ただし、浄土真宗の可能性がある場合は注意が必要です。

名前や中袋の正しい書き方と入れ方

名前や中袋の正しい書き方と入れ方

香典袋を買った後、最後に悩むのが書き方とお金の入れ方です。ここでは基本的なルールを解説します。

まず、表書きの下段には、贈り主(自分)の氏名をフルネームで書きます。筆ペンを使用し、やや小さめに書くのが上品です。夫婦連名の場合は、夫の氏名を右側に書き、左側に妻の名前のみを書きます。3名以上の連名の場合は、「〇〇一同」や「他一同」とし、別紙に全員の氏名を書いたリストを同封します。

中袋(中包み)がある場合、表面の中央に金額を「金 壱萬圓」のように旧字体の漢数字で縦書きします。裏面には住所と氏名を忘れずに記入しましょう。これが書かれていないと、遺族がお礼(香典返し)をする際に困ってしまいます。郵便番号も記載しておくと親切です。

お札を入れる向きにもマナーがあります。お悔やみの場では「顔を伏せる」という意味で、お札の肖像画が描かれている面を裏側にし、かつ肖像画が下に来るように入れるのが一般的です。

また、新札(ピン札)を使うことは「不幸を予期して準備していた」と思わせるため避けるべきとされています。手元に新札しかない場合は、一度折り目を付けてから包むのが配慮です。

香典袋をどこで買うか迷った時の結論

  • 香典袋はセブンイレブンなどのコンビニで24時間購入可能
  • ダイソーやセリアなどの100均でも種類豊富に揃う
  • スーパーやドラッグストアの文具コーナーも有力な購入場所
  • 3万円以上の高額を包む場合は文具店や百貨店で購入する
  • 薄墨の筆ペンもコンビニや100均で一緒に入手できる
  • 袱紗(ふくさ)がない場合は100均で購入かハンカチで代用
  • 100均の香典袋は少額なら失礼にならず問題ない
  • 金額と袋の格を合わせることが最も重要なマナー
  • 3000円から5000円なら印刷された水引の袋を選ぶ
  • 1万円から3万円なら実物の黒白または双銀の水引を選ぶ
  • 宗教が不明な場合は白無地の袋に御霊前が無難
  • 浄土真宗では御霊前ではなく御佛前を使用する
  • 神道やキリスト教では蓮の絵柄が入った袋は避ける
  • お札は肖像画を裏側にして顔を下に向けて入れる
  • 新札は使わず折り目をつけてから包むのが配慮
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